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瓦屋根で屋根塗装が必要なケースを瓦屋根の種類ごとに解説
2023.09.29

瓦は塗装が必要な瓦と塗装が不必要な瓦の2種類があります。
まずはご自身の屋根瓦がどちらのタイプなのかを把握した上で、塗装をするのか、別の方法のリフォームをするのか考えましょう。

今回は、瓦の種類の判断方法と塗装の流れや注意点をご紹介します。

瓦の種類

粘土系:塗装は不要

古くから日本の建物で使われている、日本を代表する瓦が「和瓦」、もしくは「日本瓦」です。瓦は形によってもいくつかの種類がありますが、和瓦は「JAPAN」の頭文字から、「J形」とも言われ、緩いカーブを描くような曲線の形状です。
和瓦は、粘土を素材に焼き上げており、製造方法は、釉薬で表面コーティングした釉薬瓦、そして無釉薬の素焼きの瓦というように、大きく2種類に分けることができます。

●釉薬瓦

釉薬瓦は成型した瓦に釉薬を塗って焼いたもので、釉薬が溶けてガラス質になるため、つやつやと見た目に美しい瓦になります。また、和瓦に好みの色を付けることも可能で、赤茶色や青、緑など住まいの雰囲気にあった色の瓦にできるのがポイントです。色ツヤが長持ちするのも大きな特徴で、メンテナンスの間隔も長くなります。

●素焼き瓦

粘土を瓦の形に成形して、何もつけずに焼き上げた瓦を素焼瓦といいます。自然の土色が魅力で、屋根に葺いたときにオレンジ色に仕上がります。素焼瓦は吸水性が高く、余分な湿気を吸い込んでくれます。夏の暑い時期には瓦の中の水分が気化する際に周りの熱を奪うことから、打ち水をしたような涼しさを得られるのです。

素焼瓦は土の色がそのまま瓦の色になるため、数種類の粘土を使用して異なる色の瓦を作り、混ぜて葺くこともできます。耐用年数は30年~50年ほどで陶器瓦ほど長くありませんが、屋根の色を明るくしたい方におすすめです。

 

これらの粘土系瓦の特徴としては、他の屋根材より重いため、台風などの強風には強いですが耐震性は他の屋根に比べて低めです。

基本的には瓦のメンテナンスは不要ですが、漆喰などの瓦以外の部分のメンテナンスは必要です。

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セメント系:塗装が必要

セメント系の瓦には、セメント瓦やモニエル瓦があります。セメント、砂、水を混ぜ合わせ、モルタルのように硬化させたもので、表面には色、艶がなく、さらに防水性もなく雨水を吸い込んでしまうため塗装が必要です。

また、モニエル瓦はヨーロッパ発祥のセメント瓦で、「スラリー層」という着色したセメントの液が薄く吹き付けられ、さらに吸水防止のためクリアー塗料が塗られています。この上から塗装を重ねると、スラリー層から塗膜の剥がれが起きるトラブルが多く、現在では製造されていません。塗装する際には劣化したスラリー層を取り除いてから施工する必要があります。

セメント瓦は重量が重く、瓦に取って代わることはできず、今ではほとんど生産されていません。使用されているのはおそらく40年ほど前に建てられた住宅です。雨漏りを起こしていない限りは塗装メンテナンスも可能ですが、下地や防水紙の劣化が疑わしい場合は葺き替え工事がおすすめです。

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セメント瓦塗装のポイントと注意点

セメント瓦の塗装工程は、一般的な屋根(ストレート瓦)の塗装とほとんど変わりませんが、注意点があります。

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下地処理を十分に行う

モルタル瓦には表面にスラリー層というセメントの液が吹き付けられています。その他にも苔やカビ等の汚れがこびりついているため、ケレンや高圧洗浄でしっかり除去します。この作業を入念に行うことで、塗面剥離等の不具合を防ぐことができます。

通常は150hpaの高圧水圧で洗浄するのですが、フカミナトリフォームではこの洗浄にもこだわり、バイオ洗浄で汚れを浮かせて落とします!

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下塗り材を十分に塗布する

下地処理を行った瓦は、セメントの素地がむき出しの状態になることが多く、下塗り材を吸収します。想定していた下塗り材の量を塗布し終わっても吸い込みが止まらない場合は、もう一度塗布する必要があります。
下塗り材が不足していると上塗り剤との密着不良が起き、耐久性も本来の効果を発揮できなくなります。

DIYでの塗装は危険

瓦屋根の上は傾斜があり、非常に不安定です。慣れない中で瓦屋根の上を歩くと瓦がずれたり、破損や堕落してしまう恐れがあります。
その結果、雨漏りを起こす危険性もあり、かえって費用が高くなってしまいます。塗装だけでは済まなくなってしまう場合もありますので、信頼できる業者に頼みましょう。

まとめ

瓦には2種類あり、粘土系の瓦の場合は耐久性が高く表面から水を吸い込むこともないため、塗装の必要はありませんが、漆喰などの補修は都度必要ですので、気になる場合は業者に調査してもらいましょう。
セメント系の瓦の場合は、表面を塗装で保護する必要があります。メンテナンスを長期的に考える場合は葺き替えでも可能ですが、費用をできるだけ抑えたい場合は塗装でも十分可能です。ストレート瓦等の一般的な屋根材に比べて下地処理を念入りに行う必要があるので、施工知識を持った信頼できる業者に依頼しましょう。

フカミナトリフォームではこれまで培ってきた経験や知識を活かし、最適なメンテナンス方法をご提案いたします。

「とりあえず見てもらうだけ」「いくらかかるだけ知りたい」というのも大歓迎です!

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