日本家屋に使われる粘土瓦以外にもセメントを主成分としたセメント瓦、セメントに砂利を混ぜたモニエル瓦(乾式コンクリート瓦)があります。
粘土瓦の修繕・メンテナンスに必要な漆喰の補修に加え、セメント瓦とモニエル瓦は定期的に塗装が必要です。
セメントもコンクリートも防水性はありません。
ですので塗装が剥がれてくれば雨水が瓦自体に染み込むようになり、トラブルが発生します。
水分が浸透していくとセメントの成分であるカルシウムが流出していくので、エフロレッセンス(白華現象)や表面のざらつきが起こります。
成分が流出することにより、強度も落ちていき、軽い衝撃で割れてしまうこともあります。
そのため長く使用するためには塗装によるメンテナンスが必要となります
どの屋根材が使用されているかわからない場合は、当社にてお調べいたしますので、お気軽にご相談ください!
塗装の方法は、他の屋根材と同じ工程です。
塗装へのこだわり
セメント瓦を塗装する際は耐用年数の高い
「フッ素」「無機」がおすすめ
屋根の汚れを高圧洗浄機を使用ししっかりと落とします。
機械で取りきれないカビやコケ、塗膜は手作業で落としていきます。
ひび割れているところがあれば、コーキング材で補修します。
下塗り材をしっかりと塗り、乾いてから仕上げに2度塗りをし、ムラのないように丁寧に仕上げて完了です。
POINT
モニエル瓦の塗装メンテナンスを行う場合は、表面の「スラリー層」を完全に剥がす必要があります。もし、このスラリー層が残った状態で上から塗装してしまうと劣化したスラリー層と一緒に塗装が剥がれてしまう原因となってしまいます。
そのためセメント瓦と比べ、塗装するのはかなり手間がかかり、専用の塗料を選定する必要もあるため専門的な知識のある職人が塗装することが大事です。
当社はモニエル瓦の塗装実績も多数ございますので安心してお任せください!
漆喰詰め直し
1m 5,000円〜
漆喰を詰め直すものです。漆喰の崩れや剥がれなどの劣化が比較的軽微な場合に行われます。この状態の時にお手入れすれば、メンテナンス費も抑えられます
棟の取り直し
1m 10,000円〜
棟瓦(屋根の頂上部分の瓦)を一旦取りはずし、再度漆喰を詰め直して、取りはずした棟瓦を再び設置していきます。瓦がズレたり、漆喰が剥がれてほとんどなくなってしまっていたりと重症な場合に行われます。
セメント瓦については製造・販売を行っているところはありますが、モニエル瓦に至っては日本市場から完全に撤退し、極めて手に入りにくい状態です。こうしたことから現在では一枚単位での交換、補修等も難しい状況なのです。
在庫不足などで今後もどんどんメンテナンスが難しくなっていきます。受け入れできる業者も減ってきています。
同等の代替品があれば加工をし補修は可能ですが、あくまで代替品ですので完璧な修理が行えない場合があります。
セメント瓦・モニエル瓦共に耐久年数が30年程度といわれており、現在セメント瓦・モニエル瓦を屋根材に使用しているお住まいのほとんどが30年~40年が経過しているかと思います。
瓦自体に問題がなく、定期的な塗装によるメンテナンスが可能な状態であれば塗装で良いですが、雨漏りが発生していたり、瓦が割れたり欠けているという場合は葺き替え工事の検討も視野に入れてください。
メンテナンスとして塗装が必要なセメント瓦とモニエル瓦ではありますが、後何年生活するかを考えて、当社ではお客様にとって最適な方法をご提案させていただきます。