令和7年8月23日、宮崎県都城市立上長飯小学校で、プールサイドの塗装ボランティアが行われました。取り組んだのは、全国の塗装職人が集まって活動する団体「塗魂ペインターズ」の九州メンバーたち。地域に根ざした職人の皆さんが、「子どもたちの笑顔を守りたい」との思いで集まりました。
ことの始まりは、学校からのご相談でした。
「プールサイドが真夏の直射日光で熱くなりすぎて、児童が足の裏やお尻を火傷してしまうんです。何とかできないでしょうか」
プールは子どもたちにとって楽しみな場所。それが危険と隣り合わせになってしまうのは、とても残念なことです。この声を受け、塗魂ペインターズのメンバーが「それなら自分たちの技術で役に立ちたい」と立ち上がりました。
塗魂ペインターズは、「塗装の力で社会に貢献する」を合言葉に全国で活動している職人の集まりです。学校や公共施設の塗り替え、災害被災地での復旧支援など、これまで数多くのボランティアを行ってきました。仕事で培った技術を地域のために役立てたい――そんな思いが根っこにあります。
今回の都城での活動もそのひとつ。九州各地から有志の職人が集まり、プールサイドの塗装に汗を流しました。
今回の作業で使用したのは、日本特殊塗料株式会社が協賛してくださった「ユータックテクノワン遮熱」という特別な塗料です。太陽光を反射し、床面の温度上昇を抑える効果があるため、真夏でも安全にプールサイドを利用できるようになります。
まずはプールサイド全体をきれいに洗浄し、表面の汚れを取り除きました。その後、職人たちがローラーや刷毛を使って丁寧に塗料を塗り重ねていきます。炎天下での作業でしたが、誰一人手を抜かず、一塗り一塗りに想いを込めました。
仕上がったプールサイドは明るく爽やかな印象に変わり、同時に熱さも抑えられる安心の環境が完成しました。
作業を終えると、学校の先生方から「これで安心して水泳の授業ができます。本当にありがとうございます」とのお言葉をいただきました。また、見学していた子どもたちからは「ありがとう!」「もう足が熱くならないんだ!」と元気いっぱいの声が。職人たちもその笑顔に励まされ、「やってよかった」と心から感じていました。
塗魂ペインターズは、ただ塗るだけの職人集団ではありません。地域の声に耳を傾け、必要とされる場所に出向き、自分たちの技術を惜しみなく発揮することを使命としています。今回のように、子どもたちの安全に直結する活動は、まさにその理念を体現するものとなりました。
「塗装は見た目をきれいにするだけでなく、人の暮らしや命を守ることができる」――これは塗魂ペインターズの合言葉でもあります。
今後も、塗魂ペインターズは全国でボランティアを続けていきます。学校、地域施設、そして災害時の復興支援など、必要とされる場面は数多くあります。
今回の上長飯小学校での活動は、地域の子どもたちの安全を守るだけでなく、「塗装」という仕事が持つ力と温かさを改めて感じさせてくれるものでした。
子どもたちの笑顔と安心のために――これからも塗魂ペインターズは地域とともに歩んでいきます。