コンクリート外壁はデザイン性が高く、一般住宅でコンクリート外壁を採用することは少なくありません。
今回は、コンクリート外壁の特徴やメリットとデメリット、劣化症状、塗料についてご紹介しています。
コンクリートは、セメントに「水・砂・砂利」を調合し、混ぜ合わせた建材です。コンクリート外壁は、コンクリートを型枠に流し込んで形成した外壁で、どのような形でも施工することが出来る特徴があり、構造体であるコンクリートの壁をそのまま生かした外壁です。一般住宅におけるコンクリート外壁のシェア率は非常に少なく、2%程度です。
コンクリートは「セメント+水+砂+砂利」で作られており、砂利が含まれているため、見た目に荒さが出てきます。
一方、モルタルは「セメント+水+砂」で作られており、表面の仕上がりに細かさがあります。
また、コンクリートは砂利が入っていてセメントの比率が高い為、モルタルより強度が高く、ヒビ割れが起こりづらいという特徴があります。
・気密性高い
コンクリートを流し込んで固めているので、木造に比べ気密性が非常に高いです。
・熱を蓄積する
熱を蓄積する性質があり、外側に断熱材がある場合は、コンクリートに蓄熱された暖かさや冷たさを逃がさず長時間保つことが出来ます。
・防音性に優れている
木造に比べて防音性と遮音性に優れています。
・耐久性が高い
30~50年の耐久性があり、とても長持ちするので、メンテナンスの頻度が少なくて済みます。
・デザイン性に優れている
組み立てる際の型枠が無い為、曲面の外壁を作ることも可能で、無機質で都会的なデザインで自由度が高いです。また、木柱が必要ないので、室内空間を広くすることが可能です。
・施工業者によって品質のバラつきがある
コンクリートは、現場で施工を行うため、施工業者により品質にバラつきが出ます。
・重い
他の外壁材に比べるとかなり重さがある為、強い地盤が必要です。地盤が弱い場合は、地盤改良工事を行います。
・施工に時間がかかる
コンクリートは、固まってからではないと次の工程に進めない為、木造や軽量鉄骨造と比較すると、工期が長くなります。
・築3~5年はカビや藻が生えやすい
築3~5年は、水分が完全に抜けきらないので、結露が発生しやすく、カビや藻が生えやすいです。
・ヒビ割れが発生しやすい
コンクリートは圧縮する力には強いですが、引っ張る力には弱いといった性質があります。その為、ヒビ割れが発生しやすい特徴があります。
・熱伝導率が高い
熱伝導率が高いので、外壁が冬の冷たい空気に触れると温度が低下し、部屋の中も冷え切ってしまいます。
爆裂クラックは、ヒビ割れが発生するので、雨水が内部に侵入する原因になります。
雨水が内部に侵入すると、躯体内の鉄筋に水が回ってしまう「中性化」が起こり、錆が発生します。錆が発生すると、鉄筋が膨張してコンクリートが押し出すので、外側から鉄筋が見えてしまう状態になります。
コンクリートは、圧縮に対する強度はとても優れていますが、引っ張る力に弱く、伸縮性がない為、ヒビ割れが起こりやすいです。
日当たりが悪い箇所や湿気が高い箇所は、カビやコケが発生しやすいです。
コンクリートは、水分を吸い込みやすい為、雨水が降ったときに水が溜まります。水分は日光で蒸発しますが、汚れや水垢は蒸発されることなく付着したままになるので、染みや汚れの原因になります。
ヒビ割れなどから躯体内に雨水が侵入すると、酸性の雨とアルカリ性のコンクリートが中性化します。中性化すると、躯体が脆くなって、膨れや剥離に繋がります。
近年特に問題になっている「酸性雨」「台風」により、コンクリートの持つアルカリ成分の中性化が起こりやすくなってきています。内部の鉄筋(配筋)の酸化(錆)の進行が起こりやすくなるということは、内部の鉄筋の影響により、外壁部の亀裂や割れも起こりやすくなってきています。
コンクリートは一般の方は防水性能が高いと思われがちですが、外壁塗装や防水処理をおこなっているから防水性能を維持できています。ですから、コンクリート自体は防水性は弱いと考えてください。鉄筋コンクリートの保護のために、定期的な塗装工事や防水工事が必要です。
コンクリートに塗装出来る塗料の種類と塗装した際のメリット・デメリットをご紹介します。
■メリット
下地にヒビ割れが起きても塗膜が追随します。そのため、ヒビ割れを表面化させない効果があり、雨水の侵入を防ぎます。
■デメリット
塗りつぶしなので、風合いがなくなってしまいます。また、比較的コストがかかります。
■メリット
比較的安価で雨水の侵入を塞ぐことができ、打ちっぱなしコンクリートに使用する場合は、風合いをそのまま残せます。
■デメリット
耐久年数が短い為、短いスパンでメンテナンスが必要になります。外壁にヒビ割れがある場合は、補修跡がそのまま残るため、オススメしません。
■メリット
風合いをそのまま残すことが出来ます。撥水剤よりも耐久年数が長いので、長期間の間、外壁を保護することができます。
■デメリット
撥水剤より施工費用が高いです。また、外壁にヒビ割れがある場合は、補修跡がそのまま残るため、オススメしません。
コンクリート外壁でおすすめの塗料は、塗料メーカー「関西ペイント」が販売しているRSシルバーグロスSiです。
RSシルバーグロスSiはアクリルシリコン樹脂を使用した塗料で、地球環境や人体にも優しい水性塗料に分類されています。アクリルシリコン樹脂塗料はフッ素塗料に比べると耐久性はやや劣りますが、それでも12~15年と優れた耐久性を誇ります。
また、ラジカル制御といって汚れの原因となるラジカルの発生を抑制する力がありますので汚れに強く泥や雨水を弾く力にも優れています。(低汚染性)
他の塗料に比べて防カビ・防藻性にも優れていますので水分や湿気に強く、長期間で美観性が期待できる塗料です。
シリコン塗料とさほど変わらない価格帯なのに耐用年数はRSシルバーグロスSiの方が優れています。
コンクリートは、デザイン性が高く遮音性などのメリットがありますが、水分が蒸発するまでに数年かかるので、結露しやすい、雨染みやひびが目立ちやすい、地盤が強くなくてはならない、工期が長いといったデメリットがあります。
強度がありますが、メンテナンスを周期的に行わなければ、ヒビ割れから雨水が侵入して、爆裂や剥離が発生するので、定期的なメンテナンスを行うことが大切です。
フカミナトリフォームは、打ちっぱなしコンクリートの他、モルタル、サイディングなど、様々な外壁の塗装実績が多数ございます。
外壁材や各塗料の違いを熟知しているので、どのような仕上がりにしたいか、ご予算はどのくらいかなど、お客さまのご希望に合わせた最適なプランを提案いたします。
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