サイディングとは、建物の外壁に張る仕上げ用の板材のことで、種類は大きく窯業系・金属系・樹脂系・木質系に分類されます。
サイディングはコンクリートやモルタルと比べると軽く建物に負担がかからず、なおかつ低コストで仕上げることができるため、近年人気が高まっている外壁材です。
一般的なシリコン塗料の耐用年数は8年~10年とされていますが、この耐用年数がサイディングの耐用年数は7〜8年と同程度です。メンテナンス時期を揃えることで、業者との打ち合わせ時間の削減や、足場代の節約など経済的なメリットもあります。
また、シリコン塗料単体で見ても価格に対する耐用年数が高く、非常にコストパフォーマンスの良い塗料です。
サイディングの塗装には、①直貼り工法と②通気工法があります。
この2つの工法の違いは隙間(通気胴渕)があるかないかで判断できます。
サイディングと構造用合板の間には透湿防水シートが入っており隙間がない場合は、直貼り工法になります。
直貼り工法では透湿防水シートはありますが、漆中らの湿気の逃げ場がなく、内部結露が発生しやすい状況になってしまいます。外壁が水分を吸ってしまうと、サイディングが腐食したり変形してボロボロになったりします。外側が丈夫な外壁材であっても内側から腐食するため、劣化が早まり、早期に外壁の交換工事が必要になる場合があります。
直貼り工法は、通気がないため湿気がこもりやすく、膨れが出やすいため、透湿性の高い塗料で施工する必要があります。
サイディングの間に通気胴渕があり隙間がある場合には、透湿防水シートや構造用合板が内側にあるため通気工法になります。通気工法では、室内の湿気が通気層から排出されるため、外壁が水分を吸収することを防ぎます。これにより外壁の腐食や劣化が少なくなり、外壁サイディングも長寿命になります。
また、直貼り工法と比べ湿気がこもることによる膨らみのリスクがないため、幅広い塗料から選択することができます。
ご自宅が通期工法か直貼り工法か、無料診断ですぐに判断可能ですので、お気軽にご相談ください。
※2000年4月より通気工法は義務化
2000年4月より、品確法により通気工法が義務化されており、リフォーム時にも外壁サイディングを交換する場合は、通気工法でしか施工できないことになっています。
コストを抑えた建売住宅では、工程が少ない直貼り工法が採用されていることがありますが、塗装のメンテナンスは通気性の問題をクリアする必要があり、古い直貼り工法でのサイディングの塗替えでは、できる限り通気性の高い塗料を選ぶ必要があります。
そのため、直貼り工法のサイディングの場合は、塗装業者にもよく相談した上で、今の外壁材や状態に合った塗料選びや塗装工事を行うようにしましょう。